仏 Cerisier / 英 Cherry
日本では春の代名詞である桜。世界で数百種以上の品種があるといわれる。桜前線、桜吹雪、桜と名のつく地名の多さからも、思い入れの深さは日本特有のもの。古事記、日本書紀、万葉集などにもその名は現れている。桜湯はお祝い事に、桜餅は葉の塩漬けの芳香で桜の風味を楽しむ。
花言葉は、純潔、精神美、心の美。
その可憐で甘く、やわらかい酸味を帯びた香りは、春の心地よい空気の中で、ゆったりとまどろみ、安らぎとともに心が清められていくよう。花びらが風に舞う模様、水面に舞い散って流れていく風景。満開の夜桜のまわりはほのかに明るく感じられ、花明かりが不思議なオーラを放つ。さまざまな表情で人々を魅了する。
桜は10年ほど前からフランスでも注目されるようになり、あっさりとした上品な香りが好評。日本女性の象徴、Japonを表現するために、お茶や香水、キャンドルなどのアイテムにも登場する。その香りのやわらかさから、日本よりも可愛らしいイメージで扱われることが多い。
フランスの家庭の庭に植えられている桜の木は5〜6月にたくさんのサクランボの実をつける。フレッシュな獲れたてを存分に味わった後は、タルトやコンフィチュールにして楽しむ。
パリのサン・ルイ島、サンジェルマン・デ・プレ辺りでも、教会や小さな広場の片隅に桜を見つけることができる。パリ郊外には桜の木が百本以上植えられているソー公園も。
満開の桜が春をドラマチックに演出する。その淡い桜色の花弁が散る様子は、日本人の心、フランス人の心にどのように届くのだろうか。
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