仏 Rose de Mai / 英 Rose
Rose de Mai /ローズ ド メ とはフランス語で五月のバラという意味。バラは古代から、香油や化粧品の原料、料理の香りつけとして使われていた。ローマ時代にはその消費量が贅沢の象徴ともなっていた。
バラは愛の象徴であり、その優雅で気品ある美しさと かぐわしい香りから花の女王といわれている。少量加えることで香りをソフトにする効果もあり、香水やキャンドルの原料としてもなくてはならない存在。
フランスで香料用に栽培されている「Rose de Mai」と呼ばれる品種は、水分をたっぷりと含んだ芳香を引出すために、夜明けから早朝にひとつひとつ手摘みされている。大量のバラの花からごく僅かしか抽出することができない高級香料である。
天然のバラは約600種のにおい成分で構成されている。
フランスで、いまも根強く愛されているイヴ・サン・ローランの「PARIS」は名香の中でもバラの香りが際立っている香水。フローラルノートの中心に使われているのがRose de Mai。
また、Diorの「Diorissimo/ディオリッシモ(1956年)」の調香で知られる名調香師エドモン・ルドニツカにとっても、バラの香りは自己矛盾なく定義することが至難の業である、と語られる。老舗香水メゾン、ロシャスが1944年に結婚記念として妻に贈ったと言われている香水、その名も「Femme/ファム(仏語で妻・女性の意)」は、ルドニツカによって調香された。このミドルノートにRose de Maiが用いられ、成熟したセクシーさ、女性の神秘的なまばゆさが巧みに表現されている。
古代から人々を魅了し、かけがえのない愛の象徴である五月のバラが、歴史を超えていまだとばかりにフランスでは盛りだ。
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